【解剖学問題7 内分泌系 その1(解答編)】
問題01: 3
解説:下垂体の後葉は、第3脳室底の突出によって生じた神経組織であるため、神経性下垂体とも呼ばれる。
アドレナリンなどカテコールアミンは副腎髄質から分泌される。
上皮小体は副甲状腺とも呼ばれ、甲状腺の後面に位置する。
男性ホルモンは精巣に存在するライディッヒ間細胞から分泌される。
問題02: 2
解説:カテコールアミンとはアドレナリン、ノルアドレナリン、ドパミンの総称。副腎髄質から分泌される。
問題03: 3
解説:カルシトニンを分泌するのは甲状腺の傍小胞細胞である。カルシトニンは骨と腎臓に作用して、血中のカルシウム値を低下させる。この作用は上皮小体ホルモンの作用と拮抗する。
問題04: 2
解説:下垂体は視神経交叉 (視交叉) のうしろで間脳の視床下部につながり,蝶形骨のトルコ鞍(下垂体窩)に乗る。下垂体は,前部の腺性下垂体と (前葉・隆起部・中間葉(部))と後部の神経性下垂体(後葉)からなり,前葉と後葉の間は中間葉(部)によって分けられている。
3:後葉は多数の無髄神経で構成され,視床下部にある神経細胞の分泌物を放出する(神経分泌)。
問題05: 3
解説:甲状腺はく左葉と右葉及びこれを連結する峡部から成る。峡部は第2~4気管軟骨の高さで、左右両葉は喉頭及び気管上部の両側面に付着する。表面を線維性被膜で覆われ、さらに結合組織が内部に入り小葉を作る。この小葉の中に、直径0.2㎜前後の濾胞と呼ばれる袋状の球形の集まりでできている。袋の中には濾胞細胞が作った膠様質(コロイド)が蓄えられ、必要に応じて濾胞細胞で再吸収されてサイロキシンとして毛細血管中に放出される。甲状腺は、このように分泌物が一時細胞外に貯えられる点で内分泌腺としてやや特異であるとされている。
問題06: 4
解説:FSHは卵胞刺激ホルモン、ACTHは副腎皮質ホルモン、LHは黄体化ホルモン、GHは成長ホルモンである。骨長軸方向の成長(骨端軟骨に働き)を促すホルモンは成長ホルモンである
問題07: 3
解説:副腎皮質のホルモンにはアルドステロン、コルチゾル、コルチコステロンなどがある。アドレナリンは副腎髄質から分泌される。
問題08: 1
解説:1:メラトニンは松果体から分泌される。
2:プロラクチン、3:副腎皮質刺激ホルモン、4:成長ホルモンは下垂体前葉から分泌される。他に下垂体前葉から分泌されるホルモンには甲状腺刺激ホルモン、性腺刺激ホルモンがある。
問題09: 2
解説:エストロゲンは細胞質受容体と結合することにより生理作用を発現する。
主なエストロゲンの生理作用は以下のようなものがある。
①卵胞および子宮の成長促進
②子宮血流量を増大
③子宮頚管粘液の分泌
④子宮のオキシトシン感受性を高める
⑤思春期の女子の二次性徴および発情を引き起こす
⑥乳腺の乳管の成長を促す
⑦皮下脂肪を沈着させる
⑧カルシウムの骨への沈着増加、骨成熟を促進し長骨の骨端線閉鎖を促進
⑨腎臓でのナトリウムおよび水分の貯留作用
⑩血中コレステロール低下作用
排卵の抑制をするのはプロゲステロンである。
・プロゲステロンの生理作用
①子宮内膜を分泌型に変える
②(妊娠維持のために)子宮筋のオキシトシンに対する感受性を低下させる
③子宮収縮を抑制する
④子宮頚部の粘液の粘度を下げる
⑤乳腺の腺小葉や腺胞を発達させる
⑥排卵の抑制
問題10: 3
解説:精細管の精上皮では精子が作られ、精嚢からの粘液と前立腺からの分泌物(薄いミルク様)と一緒になり、精液の大部分を占める。卵管の線毛上皮は、卵管壁の平滑筋の蠕動運動と共に卵子を子宮に運ぶ働きをする。卵胞からは卵胞ホルモンが分泌されて子宮内膜を厚くする。
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