2009年10月30日金曜日

【解剖学問題8 神経 その1(解答編)】

【解剖学問題8 神経 その1(解答編)】

問題01: 4
解説:大殿筋は下殿神経、中殿筋、大腿筋膜張筋は上殿神経に支配される。

問題02: 4
解説:皮質脊髄路は主として大脳中心前回の運動領野(第4、6領野)に始まり、内包、大脳脚、延髄の錐体で交叉し、さらに前角細胞と連絡している錐体路である。脳神経核は末梢神経である。

問題03: 2
解説:脛骨神経は主に下肢屈曲に働く筋を支配する。前脛骨筋、足の長母指伸筋は深腓骨神経、長腓骨筋は浅腓骨神経に支配される。

問題04: 4
解説:4:外転神経は橋と延髄の移行部から脳を出て、外側直筋を支配する神経である。
1.味覚と咽頭の知覚を伝える感覚線維と咽頭筋を支配する運動線維、耳下腺を支配する副交感線維を含む。延髄の外側でオリーブの後方から脳を出る。
2.前頭部と顔面に広く分布する多数の感覚線維と少量の運動線維を含む。橋の外側部より脳を出る。
3.眼筋を支配する運動線維と、眼球内の平滑筋を支配する副交感線維を含む。大脳脚の間から脳を出て眼窩に入る。

問題05: 1
解説:中心前回は前頭葉にあり、運動野の領域である。
2.体知覚中枢は体性感覚野の領域である中心後回をもつ頭頂葉。
3.視覚中枢は視覚野で、後頭葉の半球内側面にある鳥距溝の周囲にある。
4.聴覚中枢は聴覚野で側頭葉の外側溝に面する横側頭回にある。

問題06: 1
解説:脳室系は、左右の大脳半球の漁側脳室があり、左右の間脳に挟まれた正中部には第3脳室がある。橋、延髄と小脳に囲まれた三角錐状の第4脳室がある。側脳室と第3脳室は室間孔(モンロー孔)で、第3脳と第4脳室は中脳水道(シルビウス水道)によってお互いに連結されている。第4脳室の下端は、脊髄の中心管に続く。さらに第4脳室には、正中口(マジャンデイー孔)や左右の外側口(ルシュカ孔)によってクモ膜に通じている。

問題07: 4
解説:大脳皮質前頭葉には運動野(中心前回)の他に運動性言語野(ブローカ中枢)がある。体性感覚野は頭頂葉(中心後回)、味覚野も頭頂葉(外側溝上部)、感覚性言語野(ウェルニッケ中枢)は側頭葉にある。

問題08: 3
解説:前庭神経は内耳の平衡感覚の求心路であり、内耳神経より分岐する。内耳神経からは同じく内耳に向かい蝸牛神経も分かれる。

問題09: 2
解説:頚神経叢はC1〜C4(一部横隔神経はC5含む)、尺骨神経はC8,T1、腋窩神経はC5〜C6の神経根支配を受ける。

問題10: 2
解説:覚えましょう。痛覚伝導路とは体性感覚の皮膚感覚の伝導路のことである。皮膚からの痛覚,温冷覚は脊髄神経節細胞(一次ニューロン) の末梢突起(自由神経終末)から脊髄後根に入るところで脊髄神経節を経由し(感覚神経細胞体のあるところ)、脊髄後根を通り脊髄後角に入る。ここで二次ニューロンに交代すると交差して反対側の側素にある外側脊髄視床路を上行し視床に至り, 三次二ューロンに交代し内包を通り大脳皮質の中心後回にある体性感覚領で感知される。イメージできるとよく分かるかもしれません。言葉だけでは・・・ねぇ。

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